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たくわんをあきらめない

自分は入れ歯なので、硬いものは食べません、特にたくわんとかの漬け物は食べられません。という方も多いと思います。でも人生簡単に諦めていいのでしょうか?

ある老人施設の入所者を対象に、何が一番楽しみですか?というアンケートをとったところ、毎日の食事、と答えた方が圧倒的に多かったそうです。

出来ればいつまでも食べたいものを食べられるようにしたいものです。

どうしてたくわんが食べられないか?まずご自身でお使いの入れ歯を観察してみてください。

入れ歯の歯の嚙む面が凹凸でほとんどなく平ら、これでは固いものがほとんど食べられません。まな板とすりこ木棒で大根を切れるか?と考えてみると明らかと思います。

では多少なりとも凹凸があったとしても、硬いものが食べられなかったりします。どうして食べられないのか?ここで一つの入れ歯の観察方法をお教えしましょう。

奥歯の解剖学的形態として、内側の出っ張りと外側の出っ張りがあります。使っていると、内側の出っ張りから擦り減っていく傾向にあります。手前から見て内側が擦り減っていて、地面の一点を中心とした円弧を描いている場合、これはもう新しく作った方がいいです。

入れ歯の歯も様々なものがあり、例えばブレードという入れ歯の歯があります。これは入れ歯の歯の一部が手裏剣を交差させたような構造になっており、硬い食べ物を噛みきりやすい構造になっています。もちろん舌が傷ついたりしないような造りになっています。ただこの歯の場合、天然歯の解剖学的形態と異なっているため、多少慣れが必要です。すなわち、通常の場合の咀嚼は、把持、せん断、圧断、臼磨、の順番に咀嚼運動が行われますが、ブレード歯の場合、せん断の後圧断、臼磨があまり出来ないので、把持の後に行われなければいけないでしょう。変則的な咀嚼となりますが、咀嚼時間を長めにする等慣れることにより、かなり嚙めるようになります。

実際ブレード歯をした患者さんからは、美味しく食べられています、とご好評を頂いております。ただ、ブレード歯は保険適応外となっております。

保険適応の入れ歯でもよく嚙めるようにするにはどうすればよいか?

入れ歯を作るには、歯型の模型を咬合器という器具につけて製作します。実はほとんどの技工所は、入れ歯や差し歯を作るのに、咀嚼運動を再現出来る咬合器を使っていないのです。咀嚼運動を再現出来る咬合器はマステイキュラー咬合器といいますが、これは私が所属する日本咬合学会の会員しか持ちえないものです。それを用いて入れ歯を製作、調整することにより、嚙める義歯製作が可能となります。

 

 

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